Sponsored Link

2004.06.19 (Saturday)
東京×名古屋<3−2>
(2004J1/1st第14節・味の素スタジアム・Home・25167人)

1stステージのホームゲーム最終戦。最後は埼玉スタジアムでの浦和戦。
これが終ると8月14日まで、リーグ戦はお休みとなる。

味スタの敷地内にある、ポケットガーデンの前には、
雌狼が双子の男の子に、乳を与えている所があしらわれている像がある。
これは東京都と姉妹都市になる、イタリアのラツィオ州ローマ市から寄与された像である。
この「雌狼が双子の男の子に乳を与えている姿」は、ローマ市のシンボルでもあり、
サッカーのASローマのチームエンブレムにも表されている。
(ASローマのニックネームは、ここから「La Rupa(イタリア語で雌狼)」と呼ばれる)
そのASローマと、わが東京が8月8日(日)に、味スタで親善試合を行う事が決定。
試合前にインフォメーションとして伝えられた。嬉しい限りである。

この日のメンバー。前回の市原戦より変更は2ヶ所。
出場停止の浅利に代わって、前回は控えだったフミタケが先発。
ベンチには久しぶりとなる宮沢が加わった。

Starting LineupSystem=4-2-3-1
GK 土肥洋一
DF 徳永悠平、ジャーン、茂庭照幸、金沢浄
MF 浅利悟、今野泰幸
MF 鈴木規郎、馬場憂太、戸田光洋
FW ルーカス
FW     ルーカス
MF  戸田  馬場  鈴木
MF    今野  三浦
DF 金沢 茂庭 ジャーン 徳永
GK      土肥
Substitutes
GK塩田仁史、DF藤山竜仁、MF宮沢正史、MF梶山陽平、FW阿部吉朗

前半。マッタリとしたペースで、相手方に引き込まれてしまっていた。
連戦の疲れがあったのか、全体的に動きも悪く、ミスも多い。
チャンスはトクが中へ切れ込んで行って放ったミドルと(これはこれで良かった)、
コーナーキックからの今野のヘッド。このくらいである。
0−0かなぁ、という空気だったが、こちらが自陣でボールを奪われて、
相手方のショートカウンターを食らう。右サイドから入ったロークロスを、
トクがクリアを空振り。逆サイドに走り込んだMF岡山が決めて先制された。
いや〜な点の取られ方。そのまま前半は0−1で終え、スタンドからはブーイングが。

後半。さすがに負けられないと気持ちを切り替えて、攻勢に出て来るようになった。
前半より得点の可能性は、感じられてきたが、またもカウンターを浴び、
今度はFWマルケスに絶妙なシュートを決められた。これで0−2。
そこそこ押しつつも、何らかのミスからやられる。いや〜な空気がさまよっていたが…。
しかしその後、ユウタをヨシロウに交代。更には戸田を梶山に交代。ここから、怒涛の逆襲が始まった。

その狼煙を上げたのはルーカスだった。
ハーフライン近くの相手陣内で、ボールを受けてから、まず股抜きで1人交わし、
梶山と被ったかに見えたが、それでもどんどんドリブリングで前へ突進。
何故かバッタリと足を止めてしまっていた名古屋の守備陣が、慌てて応対するが、
ルーコンはもう止まらない。相手方に当ったボールが、ルーコンに当たって跳ねたところを、
ハーフボレーでシュート。これがゴールに突き刺さった。強力な個人技からの逆襲弾。

慌てふためき出した名古屋の選手達。精神的にはこちらが明らかに上回り出した。
そこでフミタケに代えて、久しぶりの登場となった宮沢を投入。
ミヤザワコールに迎えられた、彼の鬼神の如き気迫が、追い風を突風モードに。
前半、なかなか拾えなかったフィフティーボールを、尽く拾ってチャンスに結び付ける。

コーナーキックの際、宮沢がゴール裏を煽る。その姿に以前見せていた、遠慮がちな所がない。
そのコーナーキックから、梶山が左サイドを崩し、ロークロスを送る。
そのボールが、何故か真ん中で「ど」フリーのモニの所へ行く。
ワントラップして右足のアウトサイドに乗せて、シュートを放って、これが決まる。
看板を飛び越えて「どうだっ!」と言わんばかりに、ポーズを決めるモニ。
ディフェンダーだから、得点機会はそれほどないが、これがJリーグ初ゴールである。
初ゴールである事は、自分も知っていたし、執念で突っ込んだゴールに、
こちらは思わず号泣し、顔がクシャクシャになってしまっていた(笑)。
前半の内容から「今日はキツいかもなぁ」とも、思っていたが、同点に追い付いてみせたチーム。
名古屋の選手達が「信じられねぇよ」と言わんばかりに、ガックリしていた。

ただこれだけで「東京劇場」は終らなかった。決めたのは、またしてもルーカス。
スローインからのボールを繋いで、ルーカスが前を向いてボックス内へ進んで、
左45度から絶妙なコースを突くシュート。これがファーサイドに決まる。
これにはもう絶叫するだの、人に抱き付くだの…我を忘れて大喜びするしかなかった。
その後も攻め続けて、結局3−2で逆転勝利を飾った。
名古屋には今まで、リーグ戦で90分での勝利というのがなかった。
昨年の2ndステージでの瑞穂の試合。0−2から3−2にひっくり返された。
現場に行った自分も知人も、その試合のトラウマがあったのだが、
そのお返しを、熨斗(のし)紙付きで返してもらい、本当に嬉しい勝利だった。

出場選手名短評
GK 土肥 2失点ともフィールドプレイヤーのミスからだから致し方がない。
DF 徳永 クリアの空振りで、前半の失点に絡んでしまった。これは当然、反省材料だが、
サイドを駆け上がって、攻撃に絡む機会が増えてきたのは好材料。
DF ジャーン 警告は異議でもらったものだけに、勿体無い。これが多少、同様を誘ったか、
全体的にはまずまずという程度で、プレーが雑になるところもあった。
DF 茂庭 守備面では相手方FWの強さと巧さに苦労していたが、
セットプレーから同点弾となるリーグ戦初ゴールを決めて貢献。
DF 金沢 徳永同様、攻め上がるシーンが増え、アタックに厚みを加えていた。安定感抜群。
MF 三浦 展開する長いパスを狙ったり、意図はあったと思うが、ミスが多かった。
↑MF 宮沢 久しぶりの登場となったが、気迫に満ち溢れていた。
彼が入ってから攻撃がワイドになったし、激しい守備も見せてくれた。
数字には表れていないが、彼の気迫がチーム全体に伝播して好影響を与えた。
MF 今野 フミタケとの位置関係が、ハッキリしないな、という時もあったが、
この試合では守備面での貢献が多かった。
MF 鈴木 前半は殆ど目立っていなかったが、後半になってからは積極的。
初めての先発フル出場だったが、後半の終わり間際でも、相手方と競りながら、
当てられても怯まずに、ドリブルでサイドを突進してくるシーンも。
MF 馬場 マークが厳しかったし、連戦の疲れもあったようにみえた。
いつものようにボールを巧く収めるシーンが少なかった。
意表を突いたパスで打開しようとしていたが、狙うところが意表を突き過ぎ。
↑FW 阿部 彼らしい思い切りの良さを垣間見せてくれたが、もっとできるはず。
MF 戸田 相変わらず動くには動くのだが…。
↑MF 梶山 相手方に競られても取られない、持ち前のキープ力を発揮して、
攻撃のリズムを生み出していた。茂庭のリーグ初得点をアシスト。
クロスを巧く合わせたシュートもあったが、惜しくもポストだった。
FW ルーカス 前半はマークに苦しんでいたが、後半は気迫がこもっていた。
反撃の狼煙となった、相手方を強引に抉じ開けるドリブルからのシュートと、
コースを狙った絶妙な逆転弾を決め、勝利の立役者になった。
警告・退場(カッコ内は、通算警告累積数/退場数)
ジャーン(3/0)

試合後、1stステージのホームゲームが、この日で最後という事で、
選手・スタッフの方々を含めた、ご挨拶。ルーカスのヒーローインタビューの後、原監督が登場。
「今日はあのまま0−2で負けていたら、出てこないで帰ってしまおうかと思いました」
原さんなら、本当に帰ってしまったかもしれないからウケた。
「これからも今日のような、熱い試合を…」
それじゃ、こちらの寿命が縮むから、たまには安心して見ていられる試合も希望します(笑)。

選手、監督以下スタッフの方達、全員が各スタンドで挨拶。
もしあのまま0−2だったら、ドンヨリだったろうなぁ…。
勝利の立役者となったルーカスのコールと、原東京コールの後に宮沢コール。
その宮沢がゴール裏から呼ばれて、1人列を離れてゴール裏へ。
スタンドから応援グッズ(?)の一つである、青いゴムホースが、彼の所へ投げ込まれた。
不思議そうに見つつも、それを手にした宮沢は、ゴール裏からの「オ〜…」の声に合わせて…
なんとホースを頭上で振り回し始めた。その後、彼がホースを前に振り下ろすように振り、
それに合わせて「オイッ!」の掛け声。このパフォーマンス、いいなぁ。
機会があったら、またやってね。因みにそのホースを持ったまま控え室へ向かった(笑)。
更に、怪我で欠場しているナオとケリーのチャントも出た。

帰り際に、知人の方達とお話。
もしあのまま0−2だったら、その会話もドンヨリだったろうなぁ…(笑)。
某HPの管理人が「せっかくモニが決めたのに、興奮しすぎて、写真を撮るのを忘れました」
と言っていたが、まあそんなものである。過去、自分も写真を撮っていたから、その気持ち良く解る。
そういう写真は、フィルムを現像して確認しても、見当たらない事が殆どだったし、
見当たったとしても、マニュアルフォーカスだったから、まともに写っていない。
仕事で撮っている訳ではないし、そんな場合じゃないから(笑)、仕方がない事である。
それよりも、それを現場に来て目の当たりにした、という事が一番嬉しいのであって、
「記録よりも記憶」。ちゃんと自分の目に焼き付けておけば、それで良いのだ。
(これが現在、カメラを持って行かなくなった最大の理由である)

そしてフットボールは続く…(某ドキュメント番組の台詞を拝借)

しばらく1人でボーッとしていたら、電話が鳴っていた事に気付かず、
(試合中はマナーモードにして、電話をカバンの中にしまっている。
 試合が終ってからカバンから出すのを、しばし忘れてしまっている事が多い)
電話を見ると、着信&伝言が。知人から「試合後の集合」の電話だったので、
折り返し電話をかけて、その場に向かう事を伝えた。
ナイトゲームという事もあって、時間が少なかったので、集合といっても少数だったが、
この日の試合を肴の中心にして、美味しくお酒が飲めた。
好きでやっているサッカーをプレーする事によって、見ている側にエモーションを
与える事ができるプロスポーツの選手達は、本当に凄い存在だな、と改めて思う。
自分じゃそんな凄い事は、どうやったってできない(笑)。

チームはこれで4位に浮上。3位鹿島の結果次第のところはあるが、
3位の可能性もまだ残っている。その可能性を残すには、浦和に勝つ事。これだけである。
この日はあくまで、1stステージのホームゲームが終っただけ。
まだ全日程が終了した訳ではないのだから、次もビシッ!と。